労災保険(労働者災害補償保険法)と雇用保険(雇用保険法)を、
合わせて一つの保険関係として取り扱う保険を労働保険といいます。
労働者を使用する事業所は、必ず労働保険に加入することが
法律上義務づけられています。


労働者災害補償保険法、雇用保険法により、農林水産業の一部を除く全産業が当然適用となっています。
■労働保険の適用対象者の範囲について《労働基準局の資料を引用》

従って工場、事業所はもちろん、商店、病院、食堂等の事業所についても、従業員を1名でも雇用している事業主は、労働者が希望するか否かにかかわらず、労働保険(労災保険・雇用保険)に加入しなければなりません。
参考サイト:厚生労働省ホームページ 労災保険・雇用保険の特徴



「中小事業主」「法人の役員」「家族従事者」等は労災保険の対象者とはなりません。
しかし、その業務の実態等により労働者に準じて業務災害に関して保護を与えるにふさわしい人々がいます。そこで労災保険本来のたてまえをそこなわない範囲で、労災保険の利用を認めようとするのが特別加入の制度です。
この制度を利用するには、労働保険事務組合に事務処理を委託することが必要です。


※労働保険事務組合について・・・厚生労働大臣から労働保険の事務処理をすることを認可された、中小事業主の団体であり、事業主に代わって労働保険の保険料の申告や計算、諸官庁への書類提出など労働保険に関する事務の一切を代行する組合です。
事務組合加入の特典
●事務処理の一切を事業主に代わって行いますので事業主の労力が省けます。
●事業主や家族従事者も労災保険に加入できます。(個別加入の場合には認められません)
●事務員などにかかる費用が省けます。
●保険料の分割納付が認められます。
※事務組合経由加入の他は、すべて「個別加入」となり、事業主自身又は、代理人等が労働基準監督署及び公職職業安定所への各種書類を作成し、提出しなければなりません。


労働者を使用しないで土木、建築その他の工作物の建設、改造、保存、原状回復(注)、修理、変更、破壊もしくは、解体またはその準備の事業に従事する人(以下「一人親方等」)が特別加入できます。
一人親方等の特別加入制度
(1)特別加入者の範囲
特別加入をすることができる一人親方、及びその事業に従事する者とは、
次に掲げる種類の事業を、常態として労働者を使用しないで行う者に限られております。
建設事業(土木・建築・その他の工作物の建設・改造・保存・修理・変更・破壊もしくは解体又はその準備作業をいいます)、これに該当するものは大工・とび・左官などのいわゆる一人親方です。
一人親方が行う事業に従事する者とは、労働者以外の者で、その事業に従事している家族従事者がこれに該当します。
(2)特別加入申請手続
一人親方などが特別加入するためには、まず、その者が団体の構成員であることが必要です。
建設部会加入の特典
●事務処理の一切を事業主に代わって行いますので事業主の労力が省けます。
●事業主や家族従事者も労災保険に加入できます。
●事務員等にかかる費用が省けます。